理学療法士、施術家とストレッチング
現役理学療法士、施術家の皆様にむけて。
靭トレとは?
靭トレとは何かをご存知でしょうか。筋トレではありません。靭トレです。
筋トレは筋肉をトレーニングしますね。靭トレは靭帯をトレーニングします。
「えっ?靭帯をトレーニング!?」、「靭帯ってトレーニングできるの??」と思いますよね。私は理学療法士ですが、初めて靭帯をトレーニングと聞いて全く意味が分かりませんでした。
理学療法士が靭帯と聞いて思い浮かべるのは、例えば、膝にある前十字靭帯や内側側副靭帯などの結合組織の靭帯を思い浮かべるかと思います。それらに加えて、関節を覆っている関節包もまた靭帯です。それらの靭帯には伸張性はほとんどありません。 (靭帯の機能:靱帯は関節において骨と骨を連結する紐状あるいは帯状のコラーゲン線維組織であり、関節の安定化、関節運動の誘導、過度の運動に対する制動、関節の固有知覚のセンサーとしての機能があります。)
私は理学療法士として10年以上臨床を経験し、関節や筋へのアプローチ方法など様々学んできましたが、靭帯をトレーニングすることでからだが動きやすくなるアプローチ方法は聞いたことがありませんでしたし、もちろん経験もありませんでした。
理学療法士が行う運動療法の中で必ず実践するものの一つにストレッチングがあります。ストレッチングを実施する目的は、例えば、動作面では立ち上がりや歩行の際の足関節の背屈角度を確保し前方への体重移動(重心移動)を円滑にすること。機能的な面では、関節可動域を広げたり、筋肉の伸張性を改善させたり、血流を改善させたりと様々な目的をもってストレッチングを行います。これらように良い効果が得られると言われている一方で、次のような経験をした方もいるのではないでしょうか。ストレッチング後、一時的には動かしやすくなったけれど、時間が経つにつれて伸ばした部分が硬くなってしまったり、直後から硬さや突っ張り感を感じたりして動きづらくなってしまったという経験をしたり、直後に力が入らずバランスを崩して倒れそうになったりと、思った結果とは違う結果が出てしまったことがあるのではないかと思います。
理学療法士や施術家は、痛みや突っ張り感がある部分が日常生活に影響を与えていると考えます。からだの一部分がからだ全体(動作)に影響しています。部分的に介入するだけでは、影響を受けた全体には何も起きていません。影響を受けた全体の方が大きいので元に戻ろうする力が働きやすくなります。
靭トレは自身の力で自身の身体を調整していきます。ストレッチングのように外力によるものではなく、自分のからだの内側から起こる力によってからだが伸びていくため、施術後の動きは連動しており、楽に動くことができます。
靭トレを体験してみてください。きっと新しい発見があります。今までにない楽に動けるからだを得ることができることをお約束します。
筆者:ケア靭トレ 甲信越アドバイザー 宮下大佑
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